今週のゲームとニュース:騎士と銃器とネズミ。地球を越えて、魔女2と宇宙軍でダークサイドを歩こう。新しいワインとともに。

まずは、今週のニューリリースから。

Mount & Blade: WarbandのLinux版についての続報です。とうとうベータテストが終了、Linux版が正式リリースされました。いまのところ(12日現在)、週末無料の対象タイトルになっており、みなさまのクライアントのライブラリ欄にもこのゲームのタイトルが表示されているのではないかと思います。中世風の世界で、馬に乗って戦ってみたいという方はいまのうちに試してみるとよいと思います。

銃器の分解、組み立てを体験できる基本プレイ無料ゲームWorld of Guns: Gun DisassemblyにLinux版が登場しました。Steamのページを見てると、銃器の種類はなかなか豊富です。どちらかというと、パズルゲームみたいなもんなのだろうか。

テトリスとレミングスをくっつけたらどうなるかな、というテーマで製作されたMouseCraftというゲームにLinux版が登場しました。テトリスに出てきたようなブロックをうまくならべて、ネズミが通れる道をタイミングよく用意してやるという内容で、いくつかのレビューを見ると評価はけっこうばらついているようです。パズル好きにはちょっと簡単なのかもしれませんし、クリアした後でもなんどもなんども遊べるわけではなくて、ストーリーも無いようなものなのかもしれませんが、わりとスムーズにあそべて楽しいゲームなのかもしれません。

それから、Dwarf Fortressに2年ぶりのアップデートがやってきました。このゲームについては、しっかりあそんで随時レポートしようと思っております。

つづいて、Linux版への移植が決定しているゲームに関連するニュースです。

Civilization: Beyond Earthのリリース予定日が発表されましたが、Linux版は同時にリリースされるわけではないようです。後回しとなってしまうのは残念ですが、また拡張DLCも出るんでしょうし、急いで手を出さなくても良いのかもしれません。アルファケンタウリみたいにシビアかつ現実的な外交が展開されるようなゲームになればいいですね。

DustforceのLinuxベータ版がSteamでリリースされました。現在プライベート状態で、パスワードを入力してからダウンロードする必要があるようです。

Witcher 2にオープンベータとしてLinux版が登場。いまのところはバグ修正を目的としてリリースされているのだそうです。マルチモニターとゲームパッドでのプレイをサポートしているのがポイントなのだと思います。

Linux版がリリースされてまもないInterstellar Marinesに、アップデートが来たようです。旧エンジンが抱えていたマウスの問題が解決されているそうです。さらに、新たなAIを搭載したボットを開発中なのだそうです。

DarksidersにLinux版が出るかもしれません。同ゲームのパブリッシャーであるNordic Gamesの開発者さんがTwitterに投稿した内容によると、現在Linux版の開発が進みつつあるようです。

最後は、Wineの新バージョンについてです。

Wineに新しいバージョン(1.7.22)が登場しました。今回、修正されたバグの中には、DRMにTages Protection 5.Xが使われているゲームが起動しない(10264)、Planet Side1および2に関連するバグ(13075, 31559, 32207, 33529, 34015)、Defense GridがX3DAudio1_4.dllおよびd3dx9_38.dllを読み込まない(16648)、League of Legendsでチャンピオン選択時にWineがクラッシュする(32912)、2013年リリースのTomb Raiderがフリーズする(33125)などが含まれています。

とうとうドワーフフォートレスのアップデートがリリースされました!

2年の時を経て、ドワーフフォートレスに新たなアップデートがやってまいりました。今回リリースされた新バージョン0.40.01における変更内容の詳細については、公式サイトを参照してください。けっこういろいろ新要素が追加されてるっぽいです。

アドベンチャーモードが大きく変わるというウワサは聞いておりましたが、フォートレスモードについても今までにない死に方をしたり、結婚したり、フォートレスを放置したあとにまた戻ってくることができるようになったらしいです。くわしい内容については、随時レポートしようと思っております。

embark直後の様子。植物がたくさん追加されてるようです。

embark直後の様子。植物がたくさん追加されてるようです。

今週(と先週)のニューリリース&移植情報:ヤギと山と、それから給料日と忘れられたLinux版、などなど

まずは、今週と先週のニューリリースから。

とうとうGoat SimulatorのLinux版が正式にリリースされました。Steamのサマーセールでも値引きされていましたが、いまでもたぶん他のサイトでセール販売されているはずです。Steamのフォーラムでのアナウンスは以下のとおり。

Hey goats! The long awaited Mac and Linux ports are now finally availalble for everyone to enjoy. We’ve been working long and hard to make them happen, but now they’re finally here.

The ports might still have a few issues but we will work hard to fix them asap. Please file any issues on the Steam forum or directly to our porter Ryan Gordon (@icculus) at his bugzilla.

ヤギのみなさんこんにちは!お待たせしていたMacおよびLinux版がようやくみなさまに楽しんでいただけるようになりました。長い時間をかけてがんばってきましたが、とうとう移植版がリリースできます。

まだいくつか問題が残っているとは思いますが、できるかぎり早く修正するようにがんばります。問題の報告については、すべてこちらのSteamのフォーラムで、または直接bugzillaのRyan Gordon (@icculus)のページからおねがいいたします。

そして、ヤギの次は「山」です。画面に表示される山をながめるだけの山シミュレーター(!?)Mountainがリリースされました。ゲームなのかどうなのかすら怪しいレベルですが、RPSのプレイレポート記事から、「おれの山がー、山がー」と大の男たちが話している姿を想像するとわりにおもしろそうなゲームのようにも思えます。でも、山をながめるだけのゲームと聞いてピンときた方は、こんなネタバレ記事なんか読まないで買って楽しんでみたほうがよいのではないかと思います。1ドルです

つづいて、以下でとりあげるのは、まだLinux版が正式にはリリースされていないタイトルについてのニュースです。お気をつけください。

Payday 2の開発者さんがLinuxとMac版への移植についてちょろっと一言コメントをしたのだそうです。Steamフォーラムでのコメントは以下のとおり。GamingOnLinuxの記事にあるとおり、プレイステーション版が出ており、DirectXに依存するゲームじゃないことはわかっているため、期待できるのかもしれません。

The OP Rainbow, we’re looking into it but nothing is confirmed.

The OP Rainbowさん、対応について考えてはいるけれども(今のところはまだ)なにも決まっておりません。

つづいて、ファンタジー世界を舞台としたターンベースストラテジーWarlock 2にどうやらLinux版が出るようです。すでに購入済みの方ならばSteamクライアントのLinux版ライブラリに表示されており、ダウンロードできるみたいですが、まだエラーが表示されてそのままではプレイできないと記事にはあります。必要スペックがわりと高いゲームなので私のPCでは動かなさそうですが、こういうストラテジーゲームがもっとどんどん移植されてほしいと個人的には思っております。

そして、Sword of the Stars:The PitのLinux版が、とうとう今月中にリリースされることが決まったそうです。とても楽しみです。

それから、6月末のニュースですが、Mount & Blade: WarbandにLinuxベータ版がリリースされました。まだ正式なベータ版というわけではないようで、テストが不十分だとのこと。

さらに、ナチの軍隊と恐竜が登場するFPSのDino D-DayにLinux版が今後リリースされることが発表されました。公式サイトのアナウンスによると、今後のアップデートによって新しいSourceエンジンへと変更、LinuxおよびMacに対応するのだそうです。

さて、Torchlight 1のLinux版は今から2年ほど前に出ていますが、Steamなどからのダウンロードはいまだ不可能のままです。この件について、移植を担当した方がTwitterで返事をくれたのだそうです。ありがたいことに忘れられてしまったわけではなく、そのうちに出る予定だとのこと。

そして、こちらも2012年末にリリースされ、移植について同時にアナウンスされたまま忘れ去られたのではないかと思われていたBaldur’s Gate: Enhanced EditionのLinux版でも、移植作業が進んでいるようです。担当の方のTwitterでの返事によると、現在バグの修正に取り組んでいるそうです。記事では、リリース時期についてはまだわからないけれども、そのうちに出るのではないかと締めくくっています。

[update – 7/7]
Baldur’s Gate: Enhanced EditionのLinux版についての続報が入ってきました。なにやら非常に複雑な契約が存在するらしく、たとえLinux版がリリースされたとしてもWindows版とは別々に購入しなくてはいけなくなるようです。ではSteamでの販売はどうなるのかという疑問が生じますが、それについても現在交渉中ということらしいです。ですので、このあたりがハッキリして実際にLinux版がリリースされるまでは、買わないほうが良さそうです。

今週のゲーム関連ニュース:オープンソース化したゲーム制作ツール、Civ5のWindowsとLinux版比較レポート、それからHumble Bundleのセールは7月16日まで!

今年も、SteamとGOGのサマーセールが終わりました。みなさまはなにかおもしろいゲームを手に入れることができましたでしょうか。私はまだ買ってなかったDon’t StarveとPapers, Please、それからCivilization 5のDLCも買いました。しかし、まだHumble Bundleでのセールが残っておりますので、お気をつけください。ちょっと小規模にはなるでしょうが、地味なインディゲームをSteamのセール時よりも安く手に入れることができるかもしれません。7月16日までだそうです。

新リリースタイトルなどについては、また明日取り上げることにして、こちらではゲームに関連するニュースについて書くことにします。まずは、Wineの新バージョン1.7.21がリリースされました。今回修正されたバグの中には、Wolfenstein – The New Orderが起動しない(36506)、Tomb Raider Chroniclesが32ビットカラーモードでクラッシュする(36553)、Dragon Age AwakeningとMass Effect 2のインストーラーがクラッシュ(22091)、それからRunes of Magicのバグ(17818、32077)などが含まれています。

それから、Civilization 5およびXCOMのLinux移植版のデキやWindows版との違いについてPCGamingWikiがレポートしているという記事です。

Civ5では、アンチエイリアス処理がされていないためにグラフィック全体でギザギザが目立つ、GPUテクスチャデコーディングもナシ、それからSteam Workshopが使えなくて、さらに言語サポートもない。レポート記事を見ると、ローディング時間についてもLinux版のほうがちょっと長くかかる。結論としては『小さな欠点はたくさん見つかるが、全体的には良い移植だ』とまとめられております。移植のデキが良いことは確かですし、言語サポートも含めて小さな問題点のいくつかについてはこれから改善されるのではないかと思います。

Feral Interactiveが移植を担当したXCOM:EUについては、Windows版とくらべると若干パフォーマンスが落ちるものの、存分にゲームを楽しめることができるとのこと。さらに、Feralは現在アップデートのリリースにむけて取り組んでおり、これによりパフォーマンス向上やNvidia製グラボでのパフォーマンス改善などを実現する予定なのだそうです。

つづいて、コーディングの知識がなくてもゲームを作ることのできるツールGame Developがオープンソース化されました。Indiegogoでのキャンペーンは失敗に終わったらしいのですが、それもオープンソース化と関係があるのかもしれません。公式ページを見てみると、なかなか使いやすそうに見えますし、こんなツールがどんどんLinuxでも使えるようになるのはとてもいいことだと思います。

先月末になりますが、あらたに36本のLinux対応タイトルがSteamのGreenlightを通過しました。今回、目についたのは、フィンランドの神話をベースにしたローグライクSproggiwood、Dogecoinを稼ぐことが可能なMMORPGのVoidspaceあたりでしょうか。

Linux版のCivilization 5をうごかしてみました

昨日、Civ 5がSteamでセール対象になっておりました。動くかどうかわからないので買うかどうかかなり悩んだのですが、結局買ってしまいました。

そして、おどろくほどサクサク動いてくれました。まだ170ターン程度までしかプレイしていないので、後半になってどれほどターン処理が遅くなるのかわかりませんが、今のところはまったく不自由を感じません。見事なもんです。

CPUはC2D 1.8GHz、メモリ2GB、グラボはAMD HD6450

解像度は1024X768のウィンドウモード。グラフはCPU使用率を表す。ゲーム起動時に100%を指し、その後は60%程度で安定。

バニラバージョンでDLCはナシ、プレイヤー数はAIを含めて4名、都市国家数は8、マップの大きさはTinyです。ただし、DLCを入れたらどれくらい変わるのかはわかりません。

まだほんの少しプレイしただけなので、内容について話したいことはあまりないのですが、とりあえずバニラだとすごく物足りない感じがしてしまいます。それでも、移植の具合はものすごく良いように感じました。買っても損ではない、と思います。

[update 7/14]
結局、サマーセールの最終日にDLCのBrand New Worldを購入しました。BNWを入れてあそぶと、CPU使用率は10%程度高くなりました。またそのうちにスクショ撮って、この記事に追加するつもりです。ゲームプレイそのものはDLCを入れると大きく変化し、シングルプレイでもかなりの遊び甲斐がありそうだと思いました。

今週のゲームとニュース:サマーセール!それからSteam Machine!

今週はSteamとGOG.comでサマーセールがはじまり、さらにワールドカップもはじまったので寝る時間がありませんが、みなさまはおもしろいゲームを手に入れることができましたでしょうか。私はGOGで購入できたTotal AnnihilationというRTSがかなり気に入りました。まず、グラフィックがとてもダサいところが良い。

ハードウェアに関連したニュースがいくつか入ってきております。まずは、AMDが同社独自のAPIであるMantleをLinuxでもつかえるようにしたいと考えていることが明らかになりました。AMDのRichard Huddy氏は、PC Worldに対して次のように述べたそうです。

It could provide some advantages on Steam boxes. We are getting requests to deliver this high-performance layer.
Mantleは、SteamBoxにいくつかの長所を提供することができるはずです。高パフォーマンスを発揮するレイヤーのMantleを使えるようにしてほしい、というリクエストを私たちはうけております。

Alienwareにつづき、ASUS製のSteam Machineが発表されました。G20という名前で、CPUはi7、グラボはNvidia 780gtxを搭載するハイエンドマシンだとか。あとは、SteamOSの正式リリースを待っているとのこと。写真は、ASUSのページで見ることができます。

先週には、Alienwareが同社のSteam MachineにWindows 8を搭載すると決めたことをおつたえしましたが、同社のプロダクトマネージャーがSteam Machineの可能性について話しています。うーん。

“Imagine how many people are gaming today on Linux, and how many people will be gaming once Steam Machine launches,” he said. “It’s going to be 20, 30 fold [growth]. Overnight.”

『どれほど多くの人がLinuxでゲームをあそんでいるか、そしてSteam Machineがローンチすればこれがどれほど増えるのか、想像してみてください』と、同氏は述べた。『20倍、30倍(の成長)となるはずです。しかも一夜にして、そこまで増えるのです。』

さらに、今週はSteamboyという名前の携帯機についても発表されました。SteamOSを積んだ携帯ゲーム機ということしかまだわかっていないようですが、いちおうのスペックについては下の引用のとおりです。Valveはまだコントローラがどうなるのかについて正式に発表してはおらず、さらにはいったいだれがこの携帯機を開発するのかホームページには書かれておりません。現段階では信用しづらいニュースですが、はたしてどうなるでしょうか。リリースは2015年を予定しているそうです。

While the exact hardware itself is still under wraps, the SteamBoy design should feature a Quad-Core CPU, 4GB RAM, a 32GB built-in memory card, and a 5″ 16:9 touchscreen.

正確なスペックについてはまだ明らかになっていないものの、SteamboyにはクアッドコアCPU、メモリは4GB、32GBの内蔵メモリカード、そして16:9の5インチタッチスクリーンが搭載される予定。

つづいて、Linuxへの移植についてニュースがいくつか入っております。まずは第2次世界大戦時代の空戦をテーマとしたMMO『War Thunder』のLinux版が出ることが発表されました。かなりユーザー数の多いMMOでLinux版が出るのはめずらしいことのようにおもいます。もともとWar ThunderではOpenGLがつかわれており、Wineでうごくらしいのですが、それでも素晴らしいことです。

Civilization 5にLinux版が出たことはすでにご存知のことではないかと思いますが、Civilization 4についても移植のウワサがながれております。SteamDBではCiv 4のサポート対応OSにLinuxが含まれており、Steamクライアントではダウンロードが可能と表示されるようになっていました(22日現在で修正済)。たんなるミスだったのではないかという気がしますが、移植されたらいいですよねぇ。

それから、ステルス・パズルゲーム『Gunpoint』がアップデートされ、新たなエンジンが搭載されたのだそうです。この新しいエンジンのおかげで、いままではWindowsでしかうごかなかったゲームが、MacとLinuxへ移植されることも可能になるとのこと。

今週のニューリリース&アップデート情報:Goat Simulatorにベータ!XCOM:Enemy UnknownにもLinux版登場!

週末の記事1本あたりの分量がちょっと多すぎるように思うので、分けて書いてみようと思います。

今週もLinuxに新しいゲームがいくつか登場しました。

まずは、Goat SimulatorのLinux移植ベータ版がリリースされました。バグについてはSteamのフォーラムの本スレッドbugzillaから報告してほしいとのこと。

We’ve just set a public beta live of the coming Mac and Linux-versions of Goat Simulator. The beta can be accessed by from your Macgoing library/GoatSimulator/properties, select the “betas”-tab and then select the “portbeta” under the drop down menu.
Goat SimulatorのMacおよびLinuxへの移植についてですが、ベータ版を公式リリースしました。ベータ版をためすには、SteamクライアントのライブラリからGoatSimulatorのPropertiesを選択し、それから『BETAS』のタブにあるドロップダウンリストから『portbeta』を選択します。

それから、5月あたりから話が出ていたようですが、とうとうXCOM: Enemy UnknownのLinux版がリリースされたようです。私のPCは条件を満たしていないので残念ながらあそべないのですが、かなりおもしろいターン制ストラテジーゲームだと聞いております。今回の移植を担当したのは、人気タイトルのMacへの移植を手がけるFeral Interactiveで、過去にはHitman AbsolutionやTotal War: Shogun 2のMac版などをリリースしています。

それから、LIMBOのLinux版が正式リリース。こちらの移植を担当したのは、Goat Simulatorと同じくRyan C. Gordon氏で、SDL2が使われており、ゲームパッドにもきちんと対応しているとのこと。

それから、ステージがランダム生成されるタイプのFPS『Fancy Skulls』がSteamでリリースされました。まだ開発段階で、アーリーアクセスのゲームとして提供されています。RPSのレビューもわりと好意的でした。

Yet although it’s all a little bit samey, the little pile of systems here are a lovely distraction. For just over £5 as of version 0.7, it’s a distraction that’s entirely worth the money, with still time for it to improve.
まだちょっと同じパターンが多いけれども、このゲームはとても楽しい気晴らしになる。もっと良いゲームになるにはもう少し時間がかかるとしても、5ポンドちょっとという値段を考えると、値段相応の楽しみをしっかりと提供してくれる。

XCOM: Enemy UnknownにLinux版が登場する少し前に、OpenXcom 1.0もリリースされました。こちらの本体はもちろん無料でダウンロードできますが、バニラのX-COM: UFO Defenseが必要なのだそうです。

それから、アーリーアクセスとしてSteamで提供されているSFローグライクSteam MarinesがLinuxに対応したそうです。昨年の10月頃からユーザーからの声を受けて移植がはじまり、とうとうリリースされたとのことで、問題はいつ完成するのかだとおもいます。スクショやトレーラー動画を見ると、どうやら普通のローグライクといった作りのゲームで、たぶんかなりむずかしそう。

今週のニュース:GOGのサマーセールとAlienwareのSteam MachineとCiv5のLinux版リリースなどなど

今週のトップニュースですが、GOG.comのサマーセールがはじまりました。今年後半にはLinuxのサポートを開始する予定のGOGですが、今でもPlayOnLinuxのおかげで手軽にインストールしてあそぶことのできるゲームはたくさんあります(ただし、かならずうごくという保証はありません)。セール期間がいつまでなのかがよくわからないのですが、たぶん今月末までだとおもいます。もうすぐSteamでもサマーセールがはじまりますし、ここで予算を使い果たさないようにみなさまもぜひお気をつけください。

つづいて、AlienwareはE3において、同社のSteam MachineにSteamOSではなくWindows 8.1と360コントローラをつけて売り出すことを発表しました。ちょっと残念な話ではありますが、同社のグローバルマーケティングディレクターをつとめるBryan de Zayas氏がE3でJoystiqに対して話したところによると『まぎれもなくSteam用です。Steamを避けて製品を出そうとしているわけではありません。Steamは非常に重要です。なんといっても、ダウンロード販売の市場で過半数を占めるわけですから』とのこと。PCWorldの記事によると、550ドルで買えるAlienware Alphaの中身は以下のとおりだそうです。

Intel Core i3 Haswell processor
Custom Nvidia “Maxwell”-based GPU with 2GB of dedicated GDDR5 memory
500GB SATA 3 HDD
4GB of 1600MHz memory
Dual-band Wireless-AC 1×1 with Bluetooth 4.0
HDMI-out, HDMI-in (with pass-through), Gigabit Ethernet, optical audio out, two USB 3.0 ports, two USB 2.0 ports

そして、Valveが3Dグラフィックドライバの開発を手がけるLunarGに資金を提供したというニュースです。LunarGはGlassy MesaというプロジェクトでOpenGL APIの向上改善に取り組んでいるそうです。

そして、6月11日のGreenlight通過タイトルの中には、先週のニュースでとりあげたSkyrimとBanishedをあわせたようなNorthern Shadowと、名作ローグライクADOMのリメイク版が入っています。この中だと、カクカクのポリゴンで描き出されるシュールな世界が舞台のローグライクFPSのFancy Skullsがはやく完成しないかなとわたしは思っております。

そして、Mount & Blade: WarbandのLinux版がリリースされることがわかったようです。これもソースはCiv5の時と同様、SteamDBから。Paradoxはすでに様々なタイトルをLinuxでも提供してくれてますし、今後もどんどん出してくれるとうれしいですね。

ほかにも今週は、Age Of Wonders 3の開発者がLinux版への移植を進めていることを認めたというニュースもあります。

そして、Wineにあたらしいバージョン1.7.20がやってきました今回修正されたバグの中で重要そうなのをいくつかピックアップしますと、Grand Theft Auto: San Andreas関連がいくつか(30601, 31532 32353など)、League of LegendsがWine 1.7.18でスタート時にクラッシュする(36377)など。

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今週のニューリリース&アップデート情報
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とうとうCivilization 5のLinux版がリリースされましたが、移植を担当したAspyrの中の人がSteamのフォーラムでいろいろコメントをしています。記事によると、SDL2をつかって2人で移植を進めたのだそうです。

それから、テラリアとよく似たタイプのプラットフォーマーにRPGの要素をくわえたかんじのMagiciteがアーリーアクセスを終えて、完成版としてリリースされました。さらに別のアップデートで追加要素が提供されることにもなっているそうで、ちょっと気になるところです。

最後は、2010年にリリースされたレトロ風味2Dプラットフォーマーの名作VVVVVVにアップデートがきて、さらに無料のエディションもリリースされたというニュースです。従来のSteam版ではアチーブメントに対応。無料エディションではメインのステージであそぶことができませんが、エディタがついており、他のプレイヤーがデザインしたステージであそべるのだそうです。こちらは、ぜひともSteam Workshopに統合されるべき機能ではないかとおもいます。

Civilization 5に「STEAMOS版」が登場!

さて、とうとうCiv5にLinux版が登場した!と高らかに宣言したかったところですが、Steamのストアページの下のほうを見てください。

Civ5_Linux動作条件

ごらんのとおり、サポートOSは「SteamOS」となっております。ただし、下のほうにはImportant Noticeとして次のようなことが書かれております。

上記の動作条件を満たしていなければうごかない、あるいはUbuntuではダメ?そういうわけではありません。ただ、十分な時間をかけて入念なテストをさまざまな環境において実施したわけではないということなのです。ぜひCiv5のコミュニティページに行って、ご自分の体験について他のLinuxプレイヤーと話してみてください。それから、バグレポートを(開発を担当した)Aspyrに送る方法についてもチェックしてみてください。みなさまからのフィードバックは、きっとLinux版のCiv5を改善し、さらには将来のビッグタイトルのリリースをも助けることになるはずです。

さらに、Steamでのアナウンスによると、現在Ubuntu14.04のサポート開始にむけてがんばっているそうです。

GamingOnLinuxの記事によると、Wineなどをつかった移植ではなく、ちゃんとネイティブ版を用意してくれたとのこと。

今回、SteamOS版の開発を担当したAspyrという会社は、コールオブデューティーやスターウォーズなどさまざまなビッグタイトルのMac版開発を手がけており、今後がとてもたのしみですね。

[update 7/14]
サマーセールでCiv5を購入しました。起動レポートのようなものも書いております。

今週のニュース:GOGのGalaxyとSteamのアーリーアクセスFAQ、そしてヤギとローグライクが少々

今週のトップは、GOG.comがSteamと良く似たタイプのクライアントを年内にリリースするというニュースです。クライアントの選択肢が増えるというのはめんどくさい話ではありますが、アップデートの自動管理はともかく、DRMフリーで、なおかつSteamなどのクライアント間でマルチプレイができるというのはなかなか魅力的におもいます。GOGの担当者によると、Linux版もちゃんと開発しているとのこと。

つづいて、SteamがアーリーアクセスのFAQにちょっとした説明を追加したというニュースです。

You should be aware that some teams will be unable to ‘finish’ their game. So you should only buy an Early Access game if you are excited about playing it in its current state.

開発チームがゲームを「完成させる」ことが不可能な状況におちいることもあり得るという点について、ご留意ください。アーリーアクセスのゲームについて検討されるのであれば、現状のままのゲームをぜひともあそんでみたいと思われる場合にのみ購入するようにしてください。

こんな文面が付け加えられたこと自体は良いのですが、RPSがこの記事の中で指摘しているとおり、もっと目立つところにドーンと書いておいたほうがよさそうです。

つづいて、SteamのLinux対応ゲームの数が500本に到達したというニュースです。4月7日にチェックしたときには376本だったらしいので、約2カ月で100本ほど増えたことになります。AAAタイトルが少ないという欠点はあるものの、このペースがこれからも続くと考えると、もはや「Linuxであそべるゲームは少ない」とは言えないのかもしれません。

そして、Goat Simulatorについてのニュースですが、Linuxへの移植を担当する方はメールの返事がとてもおそいのだそうです。でも、作業はちゃんとすすんでいるらしいですよ。

If you want an update on the port (or if you want the porting to go faster), you should contact Ryan Gordon:

Since he’s the only one working on the port, he has all the information and should be able to answer way more questions than we can.

移植の状況について知りたい(もしくは、もっと早く出してくれと伝えたい)方は、Ryan Gordonのツイッターアカウントから連絡をとってみてください。担当は彼一人だけですので、移植に関するすべての情報は彼だけが知っており、きっと私たちよりもちゃんとたくさんの質問に答えられるはずです。

いっぽうで、こちらは問題アリのアーリーアクセスタイトルParanautical Activityにアップデートがやってきたというニュースです。約束していたハズのCoopモードがキャンセルされ、開発が終わってしまうことは非常に残念ですが、それにしてもなかなかおもしろそうなゲームなんですよね。ストアではLinuxのマークが表示されてないのですが、Steamdbで調べるとちゃんと用意されているようにも見えます。

それから、名作ローグライクADOMのリメイクプロジェクトがSteamのGreenlightにやってきました。このプロジェクトはIndiegogoで9万ドルもあつめたらしいのですが、はたしておもしろいゲームが完成するのでしょうか。動画を見た感じだと、まだちょっと足りないかなと思いましたが、アイテムがドカドカ落ちてる部屋の中にドラゴンが出現するシーンを見るとやっぱりわくわくしてしまいます。GamingOnLinuxの記事によると、開発中のバージョンは無料でダウンロードできるらしいです。

最後にお伝えするのは、Dwarf Fortressに2年越しのアップデートが7月はじめにやってくるというニュースです。これはもう、心の底から楽しみだとしかいいようがありませんが、まずはちゃんとLinux版も出るのかどうかが気になるところです。